
さて、今回はいよいよ「道具」のお話。
ここまでで、押し花を作るためには「水分を抜く作業」と「重みを掛ける作業」が必要になるとお伝えしました。つまり押し花づくりの作業内容を簡単に説明すれば、①乾かしながら②重みを掛ける、の2点になります。
これを可能にする道具が「乾いた」「分厚い」紙の束です。「乾いた紙」が生花の水分を吸い取り、「分厚さ」が生花がつぶれるのを防ぐ役割を果たします。いくら重みを掛けると言っても、生花に一気に重石をのせてしまっては、ただつぶして傷めてしまうだけ。そこで、じっくりじわじわと重みを伝えながら水分を抜き取る必要があるのです。
そんな押し花づくりにぴったりなスーパーアイテムがあります。「古い電話帳」です。幼いころに、道ばたの花や葉をこの「電話帳」に挟んで押し花にした方も多いことでしょう。吸水性の高い分厚い紙の束が、抜群のクッションになってくれます。
とはいえ、別に「電話帳」でなくても構いません。
「辞書」も分厚い紙の束という点では最適なのですが、草花の液がついてしまって今後の使用に差し障る可能性があります。
ですから例えば「新聞紙」の束でもいいですし、読み終わった後の「週刊・月刊マンガ雑誌」などでもバッチリです。要はコーティングなどが施されていない、水分を吸いやすい紙が束で必要になるのです。
それでは、押し花づくりに使う基本の道具をまとめましょう。
①水分を吸いやすい紙の束(「電話帳」「新聞紙」「マンガ雑誌」など」)
②草花を保護するティッシュ4枚
③重石に使う本など(2~5キログラム)
④水分を通しにくい大きめの袋2つ
以上です。
押し花を作るための専用の道具「乾燥マット」なども市販されていますから、余裕があれば紙の束の代わりにご用意いただいてもいいですね。仕上がりの美しさが抜群によくなります。
それでは次回、いよいよプレス工程のご紹介です。